にんにく栽培の基本
葉にんにく用の密植栽培。
大きな種ほど大きなにんにくになる可能性が高い。
(写真)重さごとに仕分けされた種用にんにくの鱗片。当農園では種(鱗片)をひとつひとつ重さを計りまして、同じような重さの種を畝ごとにまとめて植えています。その結果から、小さな種(軽い種)よりは大きな種(重い種)のほうが大きなにんにくになりやすいことがわかっています。
栽培中の株を見比べるとわかりますが、やはり大きな種(重い種)のほうが軸が太いものが多いですね。軸が太いということは葉も大きくなりますので光合成による養分の生成量も多いのではないかと思われます。その結果として大きなにんにくに育つのかもしれません。
余った小さな種で葉にんにく用の密植栽培。
(写真)固めて植えても十分成長 当農園にて3月23日撮影種用に購入したにんにくは大きな種から優先的に植え付けていきますがどうしても種が余りますね。捨てるのはもったいないですから、葉にんにく用の密植栽培をすると無駄がないでしょう。球を太らせる必要がありませんから肥料も必要ないですし追肥も必要ありません。肥料を入れた場合はその分、成長が早いですから早く収穫できますが、家庭菜園などで早く収穫する必要がない場合は肥料無しでも問題ないと思います。
通常、葉にんにく用の密植栽培は株間5〜6cm程度になりますが、写真のように固めて植えても葉にんにくとして収穫できる大きさには十分成長しますし、むしろこれ以上軸が太くなりにくいので葉にんにくとしてはちょうどよいかもしれません。ちなみに写真のものは地面に種を置いただけで土も被せていません。もちろん肥料も入れていません。それでもここまで成長しますので、にんにくはたくましいですね。
葉にんにくの食べ頃は草丈30cm〜40cmくらい。
(写真)上海早生の葉にんにく 当農園にて3月23日撮影にんにくは球が太ってきますと徐々に葉が堅くなっていきます。葉にんにくは葉が柔らかいうちに収穫して食べた方がおいしいですから球が太る前に収穫すべきでしょう。目安としては草丈30cm〜40cmくらいであれば、まだ球は太っていませんので葉も柔らかく食べ頃と言えます。時期としては育て方にもよりますが3月初旬から中旬頃になります(南方系にんにく上海早生の場合)。
葉にんにくの本場と言いますと高知県になりますね。高知県南国市のホームページには葉にんにくを使ったレシピなども紹介されていますのでご覧になってはいかがでしょうか。
(ご参考)葉ニンニク – 南国市役所
文:チャンク農園園長
最終更新日:2018年5月18日