にんにくの効果・効能
にんにくに含まれるアリシンとは。

にんにくの特徴的な成分であるアリシンについて解説します。
チャンク農園

ファイトケミカル(機能性成分)のひとつ。

にんにく(写真)にんにくにんにく、玉ねぎ、ねぎなどはネギ属(アリウム属)の野菜になります。このネギ属の野菜にはアリシンというファイトケミカル(機能性成分)が含まれていて、なかでもにんにくに特に多く含まれています。では、ファイトケミカル(機能性成分)とは何でしょうか。
 ファイトケミカル(機能性成分)は「必須栄養素ではないが摂取することで健康によい影響を与えると考えられている植物由来の化合物」のことです。具体的には、抗酸化作用などの機能があり、がん予防、動脈硬化予防、免疫力向上、高血圧予防、整腸作用、骨粗鬆症予防、更年期障害改善、代謝改善、凝結抑制など、それぞれに様々な効果が期待されています。

機能性野菜も登場。

こうしたファイトケミカル(機能性成分)については昨今、非常に研究が盛んに行われています。ファイトケミカル(機能性成分)のこうした効果に着目し、機能性を強化した機能性野菜なども販売されるようになりました。例えば、βカロテンの含有量を増やしたβカロテンニンジン、ケルセチンというファイトケミカル(機能性成分)の含有量を増やしたケルセチンタマネギ、リコピンというファイトケミカル(機能性成分)の含有量を増やした高リコピントマトなどがあります。

ファイトケミカル(機能性成分)は色素や苦み・辛み・渋みなどの成分としていろいろな野菜や果物に含まれています。以下にその代表的なものをあげます。

●ファイトケミカル(機能性成分)例

アントシアニンが豊富なブルーベリー(写真)アントシアニンが豊富なブルーベリーアントシアニン
ポリフェノール/色素(赤、青、紫)/ブルーベリー、イチゴ、赤たまねぎ、黒大豆、小豆、赤シソ等
イソフラボン
ポリフェノール/色素(白・黄)/大豆等
カテキン
ポリフェノール/渋み成分/緑茶等
ルテイン
テルペノイド/色素(黄)/ホウレンソウ、とうもろこし等
アリシン
イオウ化合物/芳香成分/にんにく、ネギ類

アリシンによるがん予防効果。

さて、様々な野菜に含まれているファイトケミカル(機能性成分)ですが、ネギ属(アリウム属)に含まれているアリシンにはがん予防への効果が期待されています。アメリカ国立癌研究所(National Cancer Institute)が発表した「がん予防に有効性のあると考えられる野菜類」、いわゆるデザイナーフーズ・ピラミッドによると、にんにくがその最上位に。ネギ属(アリウム属)の野菜のなかで、特ににんにくがアリシンを豊富に含むためです。
 にんにくは疲労回復効果や強壮作用などが有名ですが、それらもアリシンによる効果・効能です。同時にアリシンはがん予防に対しても効果が期待できる成分となります。

デザイナーフーズ・ピラミッド

デザイナーフーズ・ピラミッド
最上段:にんにく
2段目:キャベツ、大豆、ショウガ、セリ科の植物(ニンジン等)
3段目:タマネギ、お茶、ウコン、玄米、全粒小麦、亜麻、柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ )、ナス科の植物(トマト、ナス、ピーマン )、アブラナ科の植物(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ )
4段目:マスクメロン、バジル、タラゴン、カラス麦、ハッカ、オレガノ、キュウリ、タイム、アサツキ、ローズマリー、セージ、ジャガイモ、大麦、ベリー
(ご注意)ピラミッドの下のほうのお野菜ががん予防に効果がないということではありません。上のほうのお野菜ほど「効果があることが確実である」というものです。

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文:チャンク農園園長

最終更新日:2018年5月18日