野菜と健康
ビタミン13種類の主な働きや含まれる食品。

五大栄養素のひとつ、ビタミンの基本をおさらいしておきましょう。
チャンク農園

ビタミンとは。

栄養素とは以下のいずれかに当てはまるものと定義されています。
1. エネルギーを供給するもの
2. 成長、発達、生命の維持に必要なもの
3. 不足すると特有の生化学または生理学上の変化が起こる原因となるもの
そして上記に当てはまるものとして、たんぱく質、脂質、炭水化物(糖質)、ビタミン、ミネラルがあります。これを「五大栄養素」と言いますね。このなかのビタミンについてご説明したいと思います。

ビタミンとは体の調子を整える(機能を円滑にする)のに欠かすことのできない微量栄養素で13種類あります。一部は体のなかで作ることができますが十分な量を作ることはできないので食事などから摂取しなくてはなりません。ここではビタミン13種類の主な働きや含まれる食品について簡単にまとめます。
 13種類のビタミンは大きく水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンにわかれますが、水溶性ビタミンは尿中に排出されやすいので必要な量を毎日とることが大切で、脂溶性ビタミンは油と一緒にとることで吸収率があがりますが、とりすぎると過剰症になるリスクもありますので注意してください。

ビタミンA
脂溶性/視覚作用(暗いところに目が慣れる=暗順応)、皮膚や粘膜の正常化、抗酸化作用/レバー・うなぎ・卵・チーズ・バター・緑黄色野菜
ビタミンD
脂溶性/カルシウムの吸収促進=骨形成の促進/魚介類・卵類・きのこ類
ビタミンE
脂溶性/抗酸化作用/ナッツ類・植物油
ビタミンK
脂溶性/血液の凝固、タンパク質の活性化=骨形成の促進/納豆・緑黄色野菜
ビタミンB1
水溶性/糖質代謝(糖質を体内でエネルギーに変える)に関与/豚肉、レバー、はい芽、豆類
ビタミンB2
水溶性/代謝(糖質・脂質・たんぱく質を体内でエネルギーに変える)に関与/レバー・牛乳・卵
ナイアシン(ビタミンB3)
水溶性/代謝に関与(酵素の働き=酸化還元反応を補助)、皮膚や粘膜の正常化/レバー・魚・肉
パントテン酸(ビタミンB5)
水溶性/代謝(糖質・脂質・たんぱく質を体内でエネルギーに変える)に関与、皮膚や粘膜の正常化/レバー、卵、魚介類、肉類
ビタミンB6
水溶性/アミノ酸代謝(たんぱく質を体内でエネルギーに変える)に関与/かつお・まぐろ・レバー・肉・卵・バナナ
ビオチン(ビタミンB7)
水溶性/代謝(脂質・たんぱく質を体内でエネルギーに変える)に関与/レバー、卵、緑黄色野菜
葉酸(ビタミンB9)
水溶性/DNA合成に関与=成長・妊娠の維持/レバー、卵、はい芽、緑黄色野菜
ビタミンB12
水溶性/赤血球(ヘモグロビン)の生成に関与/魚介類などの動物性食品
ビタミンC
水溶性/アミノ酸代謝(たんぱく質を体内でエネルギーに変える)に関与、コラーゲンの生成=皮膚や粘膜の正常化、抗酸化作用/柑橘類・イチゴ、緑黄色野菜・ニガウリ

ビタミンB4、B8、B10などがないのはなぜ?

ビタミンUを含むキャベツ(写真)ビタミンUを含むキャベツ以上が13種類のビタミンですが、よく見ますとビタミンB4、B8、B10など歯抜けになっていますね。また、ビタミンF、Gなども見当たりません。これはかつてはビタミンと考えられていたが現在ではビタミンではない物質があるためです。
 例えばアデニンという物質はビタミンB4と呼ばれていましたが現在ではビタミンとは考えられていません。キャベジンという言葉を聞いたことがあるでしょう。キャベツの絞り汁から見つかったためキャベジンと名付けられたわけですが、これはビタミンU、あるいは抗潰瘍性ビタミンとも呼ばれますが、薬理作用は認められるものの現在のビタミンの定義からは外れています。ビタミンとは人間にとって必須栄養素(体内で必要量が合成できないため外から摂取する必要のある栄養素)で、炭水化物・脂質・たんぱく質以外の有機化合物の総称ということになります。

チャンク農園
最後までお読みいただきありがとうございます。当農園は香川県最大級の無農薬・無化学肥料にんにく農園です。にんにくについて何かご質問などありましたらお気軽にメールをお送りください。

文:チャンク農園園長

最終更新日:2018年5月18日