にんにくの効果・効能
にんにくによる疲労回復の仕組み。
アリシン+ビタミンB1が代謝を促進=疲労回復。
にんにくはネギ属(アリウム属)のなかでも特にアリシンを多く含みます。このアリシンにはファイトケミカル(機能性成分)特有の抗酸化作用などがあるわけですが、アリシンにはもうひとつの特徴があって、ビタミンB1と結合することでビタミンB1の吸収力が上がるというものです。
にんにく自体が野菜のなかではビタミンB1の含有量が比較的多いわけですが、そのビタミンB1とアリシンの組み合わせによってビタミンB1が効率的に体内に吸収されます。ビタミンB1は糖質代謝(糖質を体内でエネルギーに変える)に関与する重要なビタミンです。つまり、ビタミンB1の吸収によって糖質代謝が促進されカラダの疲れが緩和される=疲労回復効果、あるいは強壮作用の効果が期待できるというわけです。
●アリシンによってビタミンB1が効率的に吸収される仕組みは「にんにく注射はなぜにんにく臭い?」もご参考ください。
また、にんにくにはビタミンB6も豊富に含まれています。ビタミンB6の含有量は野菜のなかで第2位の多さ(日本食品標準成分表より)です。ビタミンB6はアミノ酸代謝(たんぱく質を体内でエネルギーに変える)に関与するビタミンです。ですから、ビタミンB6によっても代謝が促進され疲労回復効果が期待できるでしょう。
豚肉などビタミンB1の多い食材と一緒に食べることが疲労回復により効果的。
(写真)スタミナ炒めビタミンB1の多い食材と一緒ににんにくを食べることでより効果的に糖質代謝が促進され疲労回復効果が期待できます。ビタミンB1の多い食材といえば、やはり豚肉(うなぎもビタミンB1が非常に多いですが昨今うなぎは値段が高いですからね)。部位では「ヒレ」が一番ビタミンB1の含有量が多いようです。続いて「もも」、「ロース」、「かた」となっています。
(ご参考)文部科学省『日本食品標準成分表2015年版』
文:チャンク農園園長
最終更新日:2018年5月18日